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ミケランジェロ弦楽四重奏団 8/22 [軽井沢2007] [音楽関係]

今回の夏休みのメインイベントです。

ミケランジェロ弦楽四重奏団、というか、ビオラの今井信子氏。 世界で活躍する日本人ビオラ奏者です。

趣味でビオラをたしなむ身としては、ぜひ一度その演奏を生で聴いてみたい。

曲目は

- ドビュッシー:弦楽四重奏曲 (ト短調Op.10、最近お気に入り)
- シューベルト:弦楽四重奏曲 第14番 「死と乙女」
     (2楽章は弾いたことあるけどそれ以外は良く知らないです)
- アンコールにベートーベンのカルテットからスケルツォ (これも曲は知りません)


ドビュッシーはその音色の多彩さにびっくりしました。 今まで CD で聴いるだけだと、やっぱピアノがメインの作曲家だからハーモニーとか近代的で凝ってるのかなぁという印象でしたが、生演奏ではドビュッシー独特のハーモニー以上に、なんともいろんな音色が聴けました。

1楽章の盛り上がってフォルテになるところなんかはマシュマロに金粉という感じ(全然わからないですね)でなんともデラックス。 2楽章は今井氏のビオラのメロディーとあいまっての飄々とした感じが非常に活き活きしていました。 3楽章は夕焼けから夜空に刻々と変わるあの美しさにも似た多彩な変化。 4楽章は後半はちょっとラテン的というか人間臭さが見え隠れした感もありましたが、最初から最後までドビュッシーのカルテットって面白いなぁと、思う存分堪能できました。

シューベルトは最初の音からして全然ドビュッシーとは違いました。 なんというか、非常に緊張感があり引き締まった音色、駒より・全弓・羊羹型の(だけじゃないけど)ドイツマイスター的職人の音。 細部まで丁寧に寸分の狂いなく仕上げられた美しい真鍮製の部品。 その一方で微妙な間合いや弓のセーブの仕方やビブラートの変化等が個々のフレーズになんともいえない陰影をつけているように思います。

そして弾きなれているというか、ネイティブという雰囲気が漂います。 もっともドイツ語のネイティブがどんなものかは私にとっては想像でしかないですが。。。 演奏の端々に、ブルックナー、ベートーベン、ブラームスといろんな作曲家の雰囲気も見え隠れします。

シューベルトといえば、建材を組み立てていくような箇所と歌曲のメロディーのように非常に叙情的な箇所が対比するように何度も出てきて、シューマンとかベートーベン(というかドイツ・オーストリア近辺の作曲科)も同じような感じですがシューベルトはその中でも意外とマッチョな感じの雰囲気が、他の作曲家と比べておもしろいところではないでしょうか。 石造りの古い建物にツタが這うようにすこし重苦しい独特の雰囲気があるように思います。 グレート(交響曲ハ長調・大きいほう)でも、2楽章の途中で出てくるロマンティックで美しいメロディのような所があるかと思えば4楽章はパワフルで巨大な建造物のような趣がありますね。

フランスの作曲家のドビュッシーとドイツ(オーストリア)のシューベルトって一緒のコンサートに入れてどうなんだろうと、勝手に要らぬ心配をしていましたが、別に問題ないんですね。 次はモーツァルト、ラヴェル、ブルックナー、バルトーク、ウェーベルンあたりをどこかでやってくれないかな。

それにしてもみんなノリノリで弾いてました。 アンサンブルがそろってるとかいうのは当たり前、単に上手というよりは意のままに操る、楽器で歌う・喋るという感じ。 あんなふうに楽器が弾けたらステキですね。

非常に充実した時間でした。 来年はヴィオラスペースにも行ってみよう。

P.S.
各メンバーの中でチェロの人の身長だけ突出してて、カーテンコールのたびに引率の先生みたいでした。 (失礼)




[軽井沢大賀ホール(の屋根)]

コンサートがあったのは軽井沢 大賀ホール。 名前の由来は、ソニーの CEO だった大賀氏が退職金を軽井沢町に寄付したお金で建てられた音楽ホールだからですね。 Wikipedia にも載っています。 お金を寄付したのか、ホールを建てて(建築主は大賀氏になってました)建物を寄贈したのか細かいところは良くわかりません。 ちなみに最初にホールを作っったら?と提案したのは大賀氏の奥さんらしいです。

立地は軽井沢ですからもちろん文句なしです。 隣に公園と大きな池と橋があり、ホールの回りも芝が青々としていて、とてもいい環境です。 犬の散歩をしている人も結構いました。

このホール、正五角形を全体のモチーフとして使用しています。 会場ホールのフットプリントが五角形です。 音響的な理想を追求してのことだそうです。

ホールの頭頂部のトンガリ屋根も三角形を5枚組み合わせて作られています。 五角錐ですね。 トンガリ屋根=出窓になっていてホールの中に外の光が入るようになっています。 ホールの中からはこの天窓が見えます。

もちろん演奏中に直射日光が差し込むと眩し過ぎたりしていろいろ差しさわりがある(という理由でしょう)のでフタもできるようになっています。



そして蓋が閉まると、そこにはある文字が浮かび上がるのです。


うーん、芸が細かい!



軽井沢大賀ホール
http://www.town.karuizawa.nagano.jp/toppage_o.asp



今井氏の CD で一番スキなのはバッハの無伴奏です。

バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6
アーティスト:今井信子
参考価格:¥4,589
ディスク 1 , 1.第1番ト長調、 2. 第2番ニ短調、3. 第3番ハ長調、
ディスク 2 , 1.第4番変ホ長調、2. 第5番ハ短調、 3. 第6番ニ長調

今井信子(アーティスト) , バッハ(作曲)

発送可能時期:通常24時間以内に発送
(2007/08/24 11:32現在)


← 今井信子 で検索してみよう。

コンチェルタンテの CD 欲しー。


今井氏が演奏に参加しているわけではないですが、私が持ってるドビュッシーの弦楽四重奏の CD はこれ↓です。

ドビュッシー/ラヴェル:弦楽四
ドビュッシー/ラヴェル:弦楽四
アーティスト:カルミナ四重奏団
参考価格:¥ 3,059
1. 弦楽四重奏曲ト短調 , 2. 弦楽四重奏曲ヘ長調


カルミナ四重奏団(アーティスト) , ドビュッシー(作曲) , ラヴェル(作曲)

発送可能時期:現在、在庫切れです。
(2007/08/24 11:17現在)

上のカルミナ四重奏団の CD は在庫ないみたいだし、今買うならこっちのほうがオトクかも。

ラヴェル&ドビュッシー:弦楽四重奏曲集
ラヴェル&ドビュッシー:弦楽四重奏曲集
アーティスト:アルバン・ベルク四重奏団
参考価格:¥1,700
1. 弦楽四重奏曲ト短調op.10(ドビュッシー) , 2. 弦楽四重奏曲ヘ長調(ラヴェル) , 3. 弦楽四重奏のための3つの小品(ストラヴィンスキー) , 4. 弦楽四重奏のためのコンチェルティーノ(ストラヴィンスキー) , 5. ラウール・デュフィ追悼の二重カノン(ストラヴィンスキー)


アルバン・ベルク四重奏団(アーティスト) , ドビュッシー(作曲) , ラヴェル(作曲) , ストラヴィンスキー(作曲)

発送可能時期:通常24時間以内に発送
(2007/08/24 11:35現在)


これも気になります。

ラヴェル:弦楽四重奏曲
ラヴェル:弦楽四重奏曲
アーティスト:イザイ弦楽四重奏団
参考価格:¥2,039
1. 弦楽四重奏曲ヘ長調●ドビュッシー: , 2. 同ト短調


イザイ弦楽四重奏団(アーティスト) , ラヴェル(作曲) , ドビュッシー(作曲)

発送可能時期:出品者から通常2営業日以内に発送します。
(2007/08/24 11:23現在)
ラヴェル:弦楽四重奏曲
ラヴェル:弦楽四重奏曲
メロス弦楽四重奏団
参考価格:¥1,000
価格:¥1,000
メロス弦楽四重奏団(アーティスト) , ドビュッシー(作曲) , ラヴェル(作曲)

発送可能時期:通常24時間以内に発送
(2007/08/24 11:27現在)

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